4月21日、神楽坂「鮓家一(すしやはじめ)」でおこなわれた賛助会員限定イベントは、和やかに美味を愉しむ素敵な一夜となりました。

親方の古家誠人さんは56歳。グランドハイアット東京「六緑」の料理長を務めたのちに独立したのですが、ご実家が下町のお寿司屋さんということもあり、ホテル上がりというより、ザ・職人の佇まい。でも優しく丁寧なところも人気の秘密でしょう。

和食店の経験もあるので、肴で出されるホタルイカや筍といった旬の料理が、まず心を掴みます。鰹の刺身にかけられた自家製卵黄パウダーは絶品でしたが、その作り方を聞いただけで気が遠くなりました。

酢飯は鮨屋では珍しい「千鳥酢」をメインにしていて、この穏やかな旨味が魚にぴったりと寄り添います。特に訪れた日はマグロが抜群。この季節でこんなに美味しいマグロが食べられるなんて幸せでした。

以前訪れた時にいた、素晴らしく気の利く大学生の男女は世代交代していましたが、新たな二人も立派で。大学内で引き継いでいるようですが、いい流れというのは継承されていくんですね。変わらず気持ちのいい鮨店でした。

参加した皆様も本当に楽しそうに食べ、盃を傾けていましたが、さんざん飲んでも2.5万ほど。コースだけで3万オーバー、飲めば5万という店が多い中で、このレベルでこの値段というのは驚異的と言えましょう。