かつて6月はうなぎが最も美味しいとされ上りうなぎの旬でした。いまでも6月になると血がさわぐのはそのせいでしょうか。さて「はし本」は、僕が東京でも最も信頼するううなぎ屋です。「はし本」の橋本さんは、一匹一匹の個体差を感じながら、蒸す時間をかえる。
昔のやり方を守りながら、現代の技術でより良くなるところは代替えする。
タレは甘めだが、ご飯にかかる量が絶妙なので、甘さを感じさせずに心をグイグイと引っ張り込む。
焦げやすい甘みのタレで、焦げひとつなく、このように焼くのは至難だろう。
ご飯は硬めで、肝吸いの旨味は淡い。
すべてが真っ当な江戸前の仕事が生きている。
そしてうなぎも、信頼の置ける養鰻業者と、直接取引をしている。
いいうなぎ、美味しいうなぎを生む、養鰻業者であるが、それだけでない。
健やかなうなぎか、環境に負荷をかけていないか、うなぎ食文化を明日へ繋いでいくビジョンがあるか。
このうなぎは、岡山県北東部に位置する西粟倉村で育てられている。
人口約 1,500 人、面積の約 95% を森林が占める村で育てられている「森のうなぎ」である。
人とうなぎの良い関係を再構築するためには、どう育てて提供するのがいいか。
林業と水産業をつなげて “循環”させていくことを目指しながら、模索を続けている業者だという。
「自然資本(Natural capital)」の価値を高めていくために、試行錯誤している会社であり、森から価値を生み出す流れをつくってきた会社だという。
そのHPにはうなぎの明日のことはこう書かれていた。
「私たちは、単にうなぎの養殖をするのではありません。森に囲まれた環境で、森のめぐみを活用しながら林業と水産業をつなげて循環させていくことを目指しています」。
そして蒲穂焼きとは、「蒲焼き」の名は、開かずに丸のまま焼いた姿が「蒲の穂(ガマノホ・茶色い円筒状)」に似ていたところから「蒲焼き・ガマヤキ」と呼ばれ、転訛して「蒲焼き」となったという説がある。
そう。昔は(おそらく江戸時代以前)は、こうして鰻を食べていたのである。
それを思ったか、「はし本」の四代目は丸焼きにした。
しかし今の鰻は固いので、一度低温調理で加熱してから、表面をカリッと焼き上げたという。
こうして食べると、鰻の生命力がダイレクトに伝わってくる。
そう。鰻のありがたみが、加速するのである。
参加資格は日本ガストロノミー協会会員(旧賛助会員)のみ。 その後、もし枠があれば一般の方も募集するかもしれません。
参加希望の方は下記FBよりお願いします。
【FB:会員限定企画・マッキー牧元と行く日本橋「鰻はし本」の会】
一般の方も会員になっていただくと、今回のような優先予約、会員のみのイベントなどを用意しております。これを機会にぜひ会員登録をお願いいたします。
https://www.japangastronomy.com/membership#section-about
開催2日前以降のキャンセルの場合は、キャンセル料をご負担いただく場合があります。
【概要】
■日時:6月27日(火)、19時00分から
■募集人数 : 8名
■会場:「はし本」
〒103‑0027 東京都中央区日本橋3-3-3 いづみやビル1階
■会費:鰻コース一万二千円(料理代、税サービス別)くらい、個別会計